○市の宝木、市の木、市の花
昭和56年3月1日
告示第18号
わたしたち宇治市民は、古来より郷土の人びとが守り育ててきた美しい自然とゆたかな歴史に喜びと誇りを感じ、みどりゆたかな住みたい、住んでよかつた都市「宇治市」をつくるため、ここに市民の願いをこめて「市の宝木」、「市の木」、「市の花」を定める。
市の宝木 ちやの木 | |
宇治茶は、鎌倉時代に京都栂尾から明恵上人によつて宇治の地に伝えられて以来、茶作りに恵まれた気候風土と茶にたずさわる人びとのたゆまない努力によつて“お茶”といえば宇治市の代名詞となつています。今後も、茶の木が市民のみなさんに守り育てられ、宇治市の伝統産業としてさらに発展することを願つて“ちやの木”を市の宝木とします。 | |
市の木 もみじ(イロハモミジ) | |
歌人、藤原定家は、「もみじ葉のなお色まさる朝日山よのまの霜の心ぞしる」と詠み、秋の紅葉、春夏の緑が宇治川沿いの山谷をいろどる自然の美しさは格別です。興聖寺の琴坂、朝日山、もみじ谷、三室戸の紅楓など名所が多くあります。毎秋華麗に紅葉しつつ年々成長し、数百年の樹齢を保つイロハモミジは、活力ある宇治市の将来を象徴するにふさわしい木といえましよう。 | |
市の花 やまぶき | |
宇治川のほとりに自生するやまぶきは、松尾芭蕉が、「山吹や宇治のほいろの匂ふ時」と発句するなど早くから文人墨客に親しまれ、現在の山吹橋、興聖寺の琴坂、春の宇治川畔など名所が多くあります。昔から、山吹色の小判といわれたように、やまぶきは年々黄金色の花を開き、宇治市の福々しい繁栄を象徴するにふさわしい花といえましよう。 |
(制定経過)
昭和55.4.21 宇治市制施行30周年記念事業推進委員会において市制30周年を記念して市の木、市の花の制定を決定
9.5 宇治市市の木・市の花選定委員会設置要綱告示(宇治市告示第107号)
11.12 市内各界、各層代表者26名により市の木・市の花選定委員会発足、第1回選定委員会開催、ちやの木を「市の宝木」とすることに決定
12.1 市の木、市の花の市民公募を開始
12.25 市民公募締切り 382通応募
昭和56.1.21 第2回選定委員会開催、市の木、市の花第1次候補決定
2.2 第3回選定委員会開催、市の木、市の花を決定
2.4 選定委員会会長から市長に対し市の宝木、市の木、市の花について答申
2.9 市議会市民環境常任委員会で報告
3.1 市の宝木、市の木、市の花を制定し告示、市制30周年記念式典において発表